2025年 | プレスリリース?研究成果
カーボンニュートラル燃料を活用したオンデマンドバスの実証運行を実施します 産官学連携による取り組みで、環境に配慮した次世代モビリティ研究開発を加速させます
【本学研究者情報】
〇材料科学高等研究所数理科学オープンイノベーションセンター 教授 安東弘泰
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
- 現在東北大学キャンパスで行っているカーボンニュートラル燃料(注1)を使用したオンデマンドバスの実証運行を、「青葉山グリーン回遊プロジェクト」と連携し、期間限定で学外での運行に拡大します。
- 専用アプリに登録すれば、どなたでも無料でご利用いただくことが出来ます。
- この実証結果を活用し、環境に配慮した次世代モビリティ研究開発の一層の進展につなげていきます。
【概要】
東北大学並びにWILLER株式会社は、仙台市×東北大学スマートフロンティア協議会が実施する自動運転実証事業「青葉山グリーン回遊プロジェクト」と連携し、2025年11月8日から11月16日までカーボンニュートラル燃料を使用した実証実験を行います。
東北大学片平キャンパス-星陵キャンパス間では、内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)第3期課題「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築」に採択されたプロジェクト「カーボンニュートラルモビリティシステム」(研究開発責任者:東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR) 安東弘泰教授)をWILLER株式会社および株式会社IHIと共同で推進すべく、カーボンニュートラル燃料を使用した学内オンデマンドバスの実証運行を行っています。これは、東北大学グリーン未来創造機構が取り組む「カーボンニュートラルモビリティシステムプロジェクト」の一部として実施されているもので、大学キャンパスを実証フィールドとし、グリーン社会の実現と大学キャンパスのカーボンニュートラル化を目指しています。
一方、仙台市×東北大学スマートフロンティア協議会は、「青葉山グリーン回遊プロジェクト」にて、自動運転バスの実証を実施しています。これは、「2024年問題」に起因する運転士不足や公共交通利用者の減少、交通事業者の経営悪化といった課題に対応する施策の一つとして、自動運転技術の活用を検討することを目的に実施されているものです。2025年度は、青葉山エリアでのレベル2運行(注2)を通じて、将来的なレベル4運行(注3)開始に向けた経営面、技術面、社会受容性面での検証と課題抽出が行われます。
この東北大学学内オンデマンドバス実証と「青葉山グリーン回遊プロジェクト」のそれぞれの取り組みを連携させることで、環境に配慮した次世代モビリティの活用とそれによる移動利便性向上の可能性を広く探ることが、今回の実証運行の目的です。仙台市民、地域住民はじめ多くの方にご利用いただくことで地域の活性化につながること、さらに東北大学片平キャンパス内にある登録有形文化財の数々に足を運んでいただく機会となりうることも狙いとしています。
 
図1.「青葉山グリーン回遊プロジェクト」ルート(紫色で示したルート)とオンデマンド実証仮想バス停を表示した地図
【用語解説】
注1. カーボンニュートラル燃料
カーボンニュートラル燃料とは、製造から使用の過程において、大気中のCO?を増やさない燃料のことです。 具体例としては、植物由来の「バイオエタノール」や「バイオディーゼル燃料(BDF)」、太陽光発電など再生可能エネルギーで作った水素、回収したCO?から合成した「e-メタン」などがあります。
注2. レベル2運行
運転手が乗車し、必要に応じて介入する運行
注3. レベル4運行
一定の条件下において運転手が乗らずにすむ運行
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)
教授 安東弘泰
TEL: 022-217-6163
Email: hiroyasu.ando.d1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)
広報戦略室 
TEL: 022-217-6146
Email: aimr-outreach*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 
 
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています



