2024年 | プレスリリース?研究成果
「超硫黄分子」の寿命延長効果を発見 ~新たなサプリメントや健康法の開発に期待~
【本学研究者情報】
〇大学院医学系研究科環境医学分野 教授 赤池孝章
研究室ウェブサイト
【概要】
奈良先端科学技術大学院大学(学長:塩﨑一裕)先端科学技術研究科 バイオサイエンス領域の西村 明 助教(兼?研究推進機構)、研究推進機構の髙木博史 特任教授、東北大学大学院医学系研究科の赤池孝章 教授らの共同研究グループは、「超硫黄分子(注1)」が、酵母の寿命を制御していることを発見しました。今回、明らかになった酵母に対する寿命の制御機構は、ヒトを含む高等生物に広く保存されていると予想されることから、超硫黄分子の利用が老化予防や健康寿命の延長などに貢献すると期待されます。
本研究成果は、2024年1月3日付けで国際学術誌Redox Biologyに掲載されました。

図1 超硫黄分子による酵母の寿命制御
超硫黄分子は、構造異常タンパク質が蓄積して起きる小胞体ストレスの低減やエネルギー代謝の亢進を介して、寿命制御に関与している。つまり、超硫黄分子を摂取することで、健康寿命の促進や寿命に関連した疾患の予防に繋がる可能性がある。
【用語解説】
(注1)超硫黄分子(supersulfides):ポリスルフィド構造を分子内に有する硫黄代謝物の総称。硫黄原子が直鎖状に複数連結(カテネーション)したポリスルフィド構造により、求核性と親電子性を兼ね備え、多彩な生物活性を示す。
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学 大学院医学系研究科
教授 赤池 孝章(あかいけ たかあき)
TEL:022-717-8164
Email:takaike*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学 大学院医学系研究科?医学部広報室
TEL:022-717-8032
Email:press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています