2022年 | プレスリリース?研究成果
若田光一宇宙飛行士によるモデル生物を用いた「きぼう」日本実験棟での宇宙実験開始 -刺激の低下による神経?筋?免疫?加齢への影響-
【本学研究者情報】
〇生命科学研究科 教授 東谷篤志
研究室ウェブサイト
【発表のポイント】
- 現在、国際宇宙ステーションに滞在中の若田宇宙飛行士が担当する、モデル生物線虫を用いた宇宙実験が「きぼう」日本実験棟で開始されました。
- 宇宙無重力環境で慢性的な浮遊状態(刺激の低下)においた線虫の神経?筋の発達と萎縮、免疫システム、加齢への影響について調べます。
- 線虫に物理的な刺激を付与することで、これら負の影響の改善効果について調べます。
【概要】
第68期、国際宇宙ステーションに長期滞在中の若田宇宙飛行士が、11月27日にスペースX26号機により打ち上げられたモデル生物線虫の宇宙実験を「きぼう」日本実験棟で開始します*1。同実験は、東北大学大学院生命科学研究科の東谷篤志教授らの研究グループとJAXAをはじめとする国際的な共同研究チームにより、宇宙無重力環境での浮遊に伴う物理的な刺激の低下が神経?筋の発達と萎縮、免疫系ならびに加齢に及ぼす影響について調べるものです*2。
これらの宇宙実験は、より長期にわたる人類の宇宙滞在において健康を維持する上では、運動に加えて物理的刺激の介入も大切な要素であるかを明らかにするほか、地上での指圧やマッサージなどの刺激効果が健康を増進するメカニズムの解明にも役立つことが期待されます。

「モデル生物を用いた宇宙フライトが及ぼす加齢への影響 - Neural Integration System -」宇宙実験のデカール
【用語解説】
*2 宇宙実験テーマ「モデル生物を用いた宇宙フライトが及ぼす加齢への影響」
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
教授 東谷 篤志 (ひがしたに あつし)
電話 022-217-5715
E-mail atsushi.higashitani.e7*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
広報室
高橋 さやか(たかはし さやか)
電話 022-217-6193
E-mail lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)